9.11犬と人間の絆|アメリカ同時多発テロで活躍した犬たち

2001年9月11日
13年前のあの日・・・
現場で活躍した多くの人がいる影で、
懸命に人命を救っていた犬達の物語がありました。

1つ目の物語は・・・
飛行機が衝突した"世界貿易センタービル"の78階から、
目の不自由なパートナーを救った盲導犬のお話。

マイケル・ヒングソン氏は2001年9月11日
勤務する世界貿易センターの78階で同時多発テロに遭遇し、
盲導犬ロゼールベア(レトリバーメス3歳)の誘導によって、
1463段の階段を自らの足で下り、ビルから「奇跡の脱出」を果たしました。

普段は絶対服従なロゼールが命令に背いても
マイケルさんを助けようとした行動と、
それを信じたマイケルさん。

互いを信じ合う絆、
そして信頼関係が奇跡を起こしたんだと思います。

この大きな体験の後、マイケルさんは世界中をロゼールとともに巡って、
盲導犬の重要さと世界の平和を訴える活動を行ったそうです。

2011年には、この時の経験を綴った著書『サンダードッグ』が出版されました。

題名は、雷(サンダー)の嫌いな盲導犬のロゼールが、
雷が落ちるような爆音の響くビルの中、
マイケルさんを無事に誘導してくれたことからつけられたそうです。

ロゼールは2011年6月に13歳で天寿を全うしたそうです。

 

2つ目の物語は・・・
世界貿易センタービルの崩壊現場に、
最初に駆けつけた災害救助ボランティアのシールズ氏と
救助犬ベア(レトリバーオス11歳)のお話。

実はこのテロ事件では、
世界貿易センタービルの救助活動に参加した
多くの犬達も命を落としています。

当時のビル崩壊現場は有害物質を含む
粉塵や瓦礫で危険に満ちていました。

それでも救助犬たちは
防塵マスクや身を守る為の装備を身に付ける事は出来ません。

自慢の嗅覚をフルに発揮させるためには、
多くの有害物質を吸い込む事になります。

あっと言う間にホコリだらけになる目や鼻を水で洗い流しながらも
全力で生存者の捜索を続けたベアはじめ多くの救助犬たち。

中には、酸素吸入をしながら活動している犬もいたそうです。

1人また1人・・・
救助犬により多くの人が発見される喜びとは裏腹に、

一匹また一匹・・・
日毎に犬の体力はどんどん消耗していき、
相次ぐ負傷により、命絶えていく犬達の悲しい現実。

救助犬ベアは捜索が終了後ほどなくして体調を崩し、
テロ事件から1年後の2002年9月、
一緒に捜索活動をしたシールズさんの腕の中で
虹の橋へと旅立ったそうです。

そしてベアは、消防士としての葬儀で送り出されました。

後にシールズさんが綴った著書
『救助犬ベア: 9.11 ニューヨークグラウンド・ゼロの記憶』
が出版されました。

倒壊現場で消防士たちはベアを求めてさけんだ。
瓦礫の下に生きうめになった人々を捜すには、
その時、ベアの鼻だけが頼りだった
(本からの一部抜粋)

静かに座るパピヨン

あの日・・・
パートナーのために命をかけて守った盲導犬ロゼール、
そして命懸けで人命救助をしたベアを始め350頭の救助犬がいたのは、
紛れもない事実です。

彼ら犬達の功績はとても名誉なことです。
ても、もしテロが無ければ・・・

彼らはもっと楽しい犬生を送れたのではないかな?
と思ってしまいます。

今なお世界各地で戦争や紛争が起きています。

人間が起こす惨事により、
多くの尊い人命が危険にさらされると共に、
自らの命をかけて人命を守る犬達がいます。

そして多くの命が犠牲になります。

このような切なく悲惨な出来事が二度と起きませんように・・・
そう願う気持ちでいっぱいです。

 

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最後まで読んでいただきありがとうございます。
既にご存知の方も多いと思いましたが、
一人でも多くの方に知っていただきたくて・・・
思いだしてほしくて・・・

犬たちが命がけで教えてくれた大事なこと。
皆で守っていける平和な世の中にしていきたいな・・・。

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