Daily Archives: 2014年5月22日

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あの日から・・・
ぼくちゃん(お兄ちゃんパピヨン犬)が虹の橋に旅立ってから、
家族の心の中に ぽっかり大きな穴が あいてしまいました。

とりわけ ママの心の穴は大きくて。。。
たっちゃんやチエが慰めてくれても、
どんどん どんどん ママの心は寂しいで一杯になり、
ぼくちゃんのことを考える毎日。

ご飯を食べようとすると、
ぼくちゃんが膝に頭をのせ ジーっと待ってる姿が浮かぶ。

病気になってからは ぼくちゃんが少しでも不安がらないよう、
からだ全部で包み込み 眠った日々。

旅立ってしまってから 抱え込む腕の中に出来た空間が・・・
抱きしめたくても 抱きしめられない思いで 一杯になる。

ペットレス症候群。
あの時 ママを診てくれた先生から告げられた病名。

お薬を処方してもらっても・・・
ご飯は喉を通らず、眠れない夜を迎えるのが辛かった。

そんなママに先生は言った。
「もう一度ワンちゃんを飼ってはいかがですか?」

でも、虹の橋に旅立った ぼくちゃんの事を考えると
裏切ってしまうようで・・・
悲しませてしまうようで・・・

それに、「もう こんなに悲しい思いはしたくない」
という気持ちがあった。

気持ちが落ちつかない日々が続き、
チエのパパの眠るお墓を訪ねては
ぼくちゃんの思い出話を聞いてもらっていた。

お墓の最寄り駅にはペットショップがあった。
よく ワンちゃん達に会いに行ったね。
ぼくちゃんに お土産買ったよね。

でも、ぼくちゃんが旅立ってしまってからは
可愛いワンちゃん達を見ると より辛くなってしまう気がして、
すっかり足が遠のいていた。

そんなある日 いつもの帰り道、
チエが急に言ったのよね?

「ワンちゃんに会いに行かない?」

「え?」 とまどう私に

「私が最後に ぼくちゃんに言った言葉 おぼえてる?
もう一度 うちの子に産まれておいで!って約束したの」

そうチエは、
私の腕の中で徐々に意識が遠のいていく ぼくちゃんの耳元で
何度も 何度も言ってたね。

「ぼくちゃん ありがとう!
よく頑張ったね! でも・・・もう楽になっていいんだよ。
そのかわり また うちの子として産まれてくるんだよ!」

そう繰り返し 繰り返し 話しかけてたね。

「ねえ~ママ。
もし 我が家にまた 天使が来るとしたら・・・
それは 私たちが選ぶというより運命なんじゃない?」
チエが空を見上げ言った。

「運命の出会いがあるのか ないのか・・・
それが いつなのか・・
それは 今は全くわからない。
だから 今は考えすぎずに 自然でいることが大事かも?」

チエに言われて 何かがフワ~っと溶けだした気がした。

「ワンちゃん達に 久々に会いたいね・・・」
私は そう答えていた。

お店の入り口で一瞬、緊張が走る。
でも開いたドアの先には・・・

あどけない顔やしぐさの子犬や子猫ちゃんが迎えてくれた。
温かい気持ちで心が満たされ 癒される。

「あ!パピヨンちゃんだ!」

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チエの言葉の先に視線を動かすと、
そこには可愛らしいパピヨンちゃんが チョコンと座っていた。

家族が決まりました!
パピヨンちゃんのケージに貼られた紙を見て

「良かったね~幸せになるんだよ!」と
チエが笑顔で話しかける。

その様子を見て 店員さんが話しかけてくださり、
ぼくちゃんのことを、優しく とても丁寧に聞いてくださった。

ワンちゃん達の お顔を見ていて
ぼくちゃんを思い出し、悲しく感じるより・・・
お店を出た私達は、久々に優しい気持ちで包まれていた。

それから1週間後に電話が鳴った。

「ぼくちゃんに似ている子がいるので
明後日5月24日に、お見合いしませんか?」

ぼくちゃんの写メをみていた店員さんが
系列店にいる子をみて、似ているのにビックリして
連絡をして下さったとのこと。

「どうしようか?」
ママがチエに聞いた。

「会うだけ会ってみようか?」
チエが答えた。

その後すぐ ボクのいるお店の電話がなった。
その時のボクの様子を綴っています。

5年前の5月22日の できごとでした。

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